色は匂えど

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仮定法現在とかいう幻

みなさんこんちわ。

おかもとです。

今日は仮定法現在とかいう幻についてまとめたいと思います。

だいたいなんなんだよカテイホウゲンザイってよ。

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仮定法過去はまあまだわかります。あれは。日本語と一緒だからね。現実との乖離を時制で表すってのは理解できるんだな。うん。

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このときに出てくる陰獣は、毒や蛭を操ったり、毛を操ったり、地中を自由に動いたりっていうの特殊能力を持っていますが、それが念能力なのかびっくり人間枠なのか、同期といつも議論しています。どっちなんでしょうか。特に蚯蚓(みみず)。地中を自由に動けるのは念能力なんでしょうか。生まれつきなんでしょうか。

ちなまにハンターズガイドでは、「致命傷を負う」と書いてありますが、

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ウボォーのワンパンで跡形もなくなっております。

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ハンター談義は置いておいて、

何だよ仮定法現在って。早速見て行くことにします。

 仮定法現在のカタチ

 文法問題でよく出る形は、

ask、insist、suggest、desire、propose、require、 など

要求・希望・提案・依頼を表す動詞の後のthat説の中に現れます。

例えば以下のように。

To apply for a patent, several countries still require that all documents be transrated into their own languages. 

 TOEIC L&Rテスト 文法問題でる1000問 (TEX加藤 著) p.172より

that説の中の動詞は、原形になります。原形ですよ。原形。現在形じゃないです。

仮定法原形です。現在形と原形は違います。わかりやすく言うと、命令文のときに使う動詞が原形です。助動詞の後ろに出てくる動詞が原形です。to不定詞も原形です。be動詞の原形はbeです。

現在形は、be動詞だったらis, am, areです。通常の動詞としては、三単現のsがついたりします。

原形と現在形はちがいます。だからムカつくんです。仮定法現在っていう用語が。気に入らないんです。

手持ちの文法書で調べてみた

手持ちの文法書は、「一億人の英文法」と「English Grammar in Use」しか持ってませんが、調べてみます。

一億人の英文法の場合

p.546に「時のない文」ということでこの仮定法現在が取り上げられています。

※本書では「仮定法現在」という用語を使用してません!念のため。

動詞の原形が使われる、典型的なケースがこれ。that節の中を見てみましょう。動詞はすべて原形。さてこれらの節では、なぜ原形が使われているのかわかりますか?

命令文と同じですよ。「事実ではないから」です。that節に先行する動詞やimportantは、いずれも願望や要求、提案など。実現してはいないことを述べる表現ですよね。だから動詞は原形になるというわけですよ。

 わかるかああああああああ!わかんねえよ!

なるというわけですよ。じゃないよ!わからないよ!

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一応その下に「shouldの使用」ということで以下のことが書かれています。

上の例文cではshouldを使うこともできます。

I propose that the money should be spent on library books.

日本語訳は変わりませんが、もちろん「~すべき」という意味合いが強まります。shouldだからね。

はぁ…。ということで、一応命令文の方も参照しておきます。P.545を見てみます。

命令文が動詞の原形を使う理由は、命令文の内容が現在や過去の事実ではないから。(中略)起こっていないことを表すのに、現在形・過去形などを使うことはできないーだから命令文は動詞原形。あたりまえのことなんですよ。

ふうん?少しわかったかも?消去法で、原形を使用するしかない。ということなのかも。現在でも過去でも未来でも(強いて言うなら未来か?)ないから、原形、と。

仮定法過去も参照しておきます。p.557

例文:I wish I had a girlfriend.

仮定法とは、話し手が「可能性が低い・事実と反している」と思っていることを示す形。(中略)もちろんポイントは過去形の持つ距離感。そこから「現実からの乖離(非現実感)が生まれる表現となっているのです。

冒頭で書いたのと同じですね(私はこの本で勉強したので)。日本語でも言いますよね「彼女いたらな~~~」って。

さてポイントは、

仮定法過去→現実との乖離感

仮定法現在→まだ起こってない(仮定法)提案・要望etc...過去(現実との乖離もない)でもないし、現在でもないし、未来でもないので、原形を使う。

すこーしだけ、フィーリングがわかった気がします。

たぶん大西先生は、「過去でも現在でもない」用法なので、仮定法現在というふざけた用語を使用しなかったんだと思います。

 English Grammar in Useの場合

手持ちの文法書ですが、この文法書で勉強したことは(まだ)ありません。

が、多方でかなりおすすめされている文法書で、Amazonでもベストセラーになってます。中学英文法が抑えられていて、英文を読むのがくじゃない人はこれで勉強してみるのもいいと思います。イギリスの本なのですべて英語です。

さて、この本で仮定法現在の項を探すのはとても苦労しました。文法項目の分け方が日本の英文法書のそれとは全然違かったからです。

「should」の項にありました。Unit 34 should 2 p.68 (4th edition)

A:

You can use should after

insist   recommend   suggest   demand   propose

  • insisted that he should apologize.
  • Doctors recommend that everyone should eat plenty of fruit.
  • What do you suggest we should do ?
  • Many people are demanding that something should be done about the problem.

also

It's important/vital/necessary/essential that ... should ...

  • It's essential that everyone should be here on time.

今回仮定法現在の用法で説明した形で、shouldを使用する。と書いてあります。

そんで

B:

You can also leave out should in the sentences in section A.

(中略)

This form is called the subjunctive. It is the same as the infinitive (without to).

You can also use normal present and past tenses.

(後略)

この形ではshouldを省略できる。とも書いてあります。本書ではこの形を「subjunctive (=仮定法)」と呼んでいて、toの無い不定詞と一緒や、と説明しています。仮定法とは言っていますが、仮定法現在とは言っていません。

本来あるはずのshouldが省略されているから、原形が使用されている、ということでしょうね。

しかし、その後に衝撃の事実が書いてあります。

「普通の現在形も過去形も使うことができる」

 ファッ!?

この件に関しては、wikipediaに書いてありました。

どうやら、現在形や過去形を使用する場合は、強い事実の主張を意味するみたいです。仮定法の反対と言っても過言ではありませんね。

  • I insist that he is here (indicative, a forceful assertion of the fact that he is here)
  • I insist that he be here (subjunctive, a demand that the condition of his being here be fulfilled)

English subjunctive - Wikipedia

本書では、一億人の英文法とは違い、shouldが省略されている、という説明でした。

 

一億人の英文法でもshouldを使用できると書いてあります(原形が基本だけど強意でshouldを入れてもいいよ、という物言いでしたが)。

では、shouldってどういう意味なんでしたっけね。

shouldの意味をおさらいする

一億人の英文法は、前置詞とか助動詞のキモチとかイメージを知るには本当にいい文法書です。さて参照してみましょう。本書p.353です。

shouldのイメージは、「マイルドな進むべき道」

転じて意味は、「~すべき(義務、アドバイス)」「~のはず(確信)」。

この意味を考えると、「仮定法現在」の枕となる動詞・形容詞ととても相性がいいというか、強く結びついているように思います。shouldが省略されているのであれば、原形を使用するのは納得できます。

まとめ

  • 仮定法現在というのはまやかし。動詞の原形が使われる。
  • 仮定法現在の文で原形を使うのは、現在でも過去でも未来でもないから。
  • 仮定法現在の文で原形を使うのは、shouldが省略されているから。
  • 枕の動詞(要求・希望・提案・依頼などを表す)・形容詞(必要、重要、妥当などを表す)とshouldの相性がいい。

個人的にはshouldが省略されている(わざわざ使うときは強意)ので、原形が使われるってことで腹落ちさせたいと思います。というか、成り立ち的にもそうだろこれ。消去法ではないと思う。

ということで、長くなりましたがここで失礼します。勉強頑張ります。